企業の広告宣伝担当者117人に聞いた、 オフライン広告の効果測定手法に関するアンケート調査 ~オフライン広告領域における サイカ独自の調査・研究レポート第3弾~

株式会社サイカ(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:平尾 喜昭、以下サイカ)は、オフライン広告(*1)領域における独自の調査・研究レポートの第3弾として「企業の広告宣伝担当者117名に聞いた、オフライン広告の効果測定手法に関するアンケート調査」を実施いたしましたので結果発表いたします。

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本アンケート調査について

電通が2018年に行った調査(*2)によると、2017年に日本国内で使われた広告費はインターネット広告(*3)が約1.5兆円なのに対し、テレビCMなどのオフライン広告が約5兆円と、インターネット広告の3倍以上の金額がオフライン広告に使われています。
しかし広告の効果測定においては、インターネット広告の効果測定が盛んに行われている一方で、オフライン広告では効果測定の活用が進んでいません。(*4)
今回の調査では、オフライン広告の具体的な効果測定手法を挙げながら、企業における測定手法の利用実態と課題についてアンケート調査を行い、その結果を基に考察・報告します。

調査結果のサマリー

1.調査の結果、現在最もポピュラーな測定手法として用いられているのは「成果データの出稿前後比較」で、63.4%の広告宣伝担当者が利用していると回答しました。これは、「成果データの出稿前後比較」が他の測定手法に比べて容易に実施できる手法であること、また、特定の単一データの推移を観察するため、結果が理解しやすい手法であること、などが理由であると考察されます。

2.一方、「ログベース分析(22.0%)」「統計モデル分析(30.5%)」は、他の手法に比べて利用率が低いものの、それに反して、測定結果に対する満足度が高いという結果になりました。
これは、「ログベース分析」と「統計モデル分析」が広告効果に影響する多くの要素(消費者の購買データ、各種広告施策データ、天候情報など)を複合的に考慮して測定できる手法であるため、広告媒体数の増加に伴って企業の広告戦略が複雑化している現状において、最適な広告出稿プラン策定に悩む企業のニーズに合致していることが理由であると考察されます。

尚、「ログベース分析」と「統計モデル分析」の利用率が低いのは、他の手法に比べて新しい手法であるためにまだ手法が広く認知されていないことが要因として考えられます。

〈オフライン広告の効果測定手法〉
1. 成果データの出稿前後比較
購買数、登録者数といった、広告施策の成果となる指標について、広告の出稿前後のデータ推移を比較して効果を測定する方法
2. 出稿/非出稿地域の比較
購買数、登録者数といった、広告施策の成果となる指標について、広告を出稿した地域と出稿していない地域のデータ推移を比較して効果を測定する方法
3. アンケート調査
顧客へのアンケートを用いて、製品・サービスへの認知率などが広告出稿によりどの程度向上したかを測定する方法
4. ログベース分析
消費者個人単位でテレビCMの視聴履歴やインターネット広告の接触履歴、製品の購買履歴などのデータを収集し、各広告の購買への貢献度を把握する方法
5. 統計モデル分析
オフライン広告、インターネット広告の出稿データや、外部要因(季節要因、競合の状況など)のデータなど、成果に影響しうる要素を分析・モデル化することで、施策・要因同士の関連性や成果への影響力を測定する方法

調査結果の概要

1.各測定手法の利用状況
オフライン広告の効果測定の手法として、企業の広告宣伝担当者がどの手法を用いているのかを調査し、以下の結果を得ました。

グラフ(1)各測定手法の利用状況
グラフ(1)各測定手法の利用状況

各効果測定の利用率は「成果データの出稿前後比較」が最も多く、63.4%の広告宣伝担当者が利用していると回答しました。次いで、「出稿/非出稿地域の比較(47.6%)」「アンケート調査(47.6%)」も半数近くの広告宣伝担当者が利用していると回答し、現在はこれら3つが広く利用されている測定手法であるということが窺えます。
一方、「ログベース分析(22.0%)」「統計モデル分析(30.5%)」は、上位3つの測定手法と比べると、利用している広告宣伝担当者は少ないという結果でした。

2.各測定手法の満足度
広告宣伝担当者のオフライン広告の効果測定手法に対する満足度を調査し、以下の結果を得ました。

グラフ(2)各測定手法の満足度
グラフ(2)各測定手法の満足度

利用率が低かった「ログベース分析」「統計モデル分析」ですが、各測定手法の満足度(その測定手法で、どの程度の効果測定を実現できているか)を問う調査では結果が一転し、「十分に測定できている」もしくは「ある程度測定できている」とポジティブな回答がされた割合は「ログベース分析」が83.3%、「統計モデル分析」が90.0%と、これら2つの手法が上位を占める結果となりました。

その他の調査結果

各測定手法の業種別の利用状況
業態により広告戦略の特徴が異なることを考慮し、今回の調査では、以下の業態で分類し、各手法の利用状況を問う調査も実施しました。
・主にWeb上で購買される商材
・主に店舗で購買される商材
・Web上でも店舗でも購買される商材

グラフ(3)業種別の利用状況
グラフ(3)業種別の利用状況

各手法の利用状況について、業態による大きな差異が認められたのは「統計モデル分析」でした。主にWeb上で購買される商材、主に店舗で購買される商材を扱う広告宣伝担当者の利用率はそれぞれ14.8%、20.8%と低いのに対し、Web上でも店舗でも購買される商材を扱う広告宣伝担当者の半数以上51.6%の担当者が「統計モデル分析」を利用している結果となりました。
これは、Web上でも店舗でも購買される商材は販売ルートが多い分、顧客の行動プロセスも複雑になりますが、他4つの測定手法では多岐にわたる成果への影響要因を考慮しきることができず、「統計モデル分析」が用いられているものと考察されます。
これまでは店舗のみで商材を販売していた企業もWeb上の販売ルートを新たに持つようになってきているため、今後は「統計モデル分析」の利用率が増加してゆく可能性があると考察されます。

調査要綱

調査期間: 2018年9月
調査対象: 以下の条件を満たす117名
      ・インターネット広告及び、オフライン広告の
       両方に出稿している企業勤務者
      ・その企業にて、オフライン広告出稿業務に現在従事している、
       もしくは過去に従事した経験のある者
調査方法: Webアンケート調査

※調査結果レポートは、下記のURLでも公開しています。
https://xica.net/magellan/offline-advertising-measurement-technique/

●株式会社サイカについて http://xica.net/
サイカは、“すべてのデータに示唆を届けすべての人に幸福を届ける”というミッションのもと、2012年の創業以来、統計分析システムの企画・開発・提供分野において急成長を続けているITプロダクト開発企業です。創業当時より「分析のプロ」ではなく「現場のプロ」であるビジネスパーソンをユーザー対象としており、その独自戦略のもとに鍛え上げられた、プロダクトの操作性と直観性が高く評価されてきました。

●XICA magellanについて http://xica.net/magellan/
インターネット広告(リスティング広告、動画広告など)、テレビCM、交通広告など多種多様な広告の効果を統合的に分析し、広告予算の最適な配分案を算出することで、企業の全体最適なマーケティング活動を支援します。2016年9月の販売開始から約1年で、すでに国内の広告宣伝費トップ100企業(*5)の1割の企業で広告分析にmagellanが利用され、高い評価を得ています。

1 オフライン広告とは、インターネットを介さない広告のことで、テレビCM、ラジオ、新聞、雑誌、チラシなどが含まれます。
2 出典:2017年(平成29年)日本の広告費|株式会社電通|2018年2月22日( http://www.dentsu.co.jp/news/release/2018/0222-009476.html )
3 インターネット広告とは、インターネット上で出稿される広告のことで、リスティング広告、動画広告、メール広告、SNS広告などが含まれます。
4 当社が広告宣伝担当者106名に対して行ったアンケート調査によれば、オフライン広告を含めた広告予算配分の算出まで実践できている広告宣伝担当者は、全体の4.8%だった。(一方、「今後取り組みたい」と回答したのは全体の43%)
5 出典:「広告宣伝費」が多いトップ300社ランキング|東洋経済オンライン|2017年09月10日( http://toyokeizai.net/articles/-/187757 )