日本学士院「第64回公開講演会」を開催 東野治之と大村智が講演 広島で初の開催 近畿大学

日本学士院(東京都台東区)と近畿大学(大阪府東大阪市)は、平成28年(2016年)5月21日(土)、近畿大学広島キャンパス(広島県東広島市)にて、「第64回公開講演会」を開催します。日本の歴史学の分野で高い業績を上げ、紫綬褒章を受章した東野治之(とうのはるゆき)会員と、天然物有機化学の分野で広く活躍し、ノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智(おおむらさとし)会員が今回の講師を務めます。本公開講演会を広島で開催するのは初めてです。

【本件のポイント】
●高い研究業績を挙げた研究者による日本学士院の公開講演会を広島で初めて開催
●紫綬褒章受章者の東野治之とノーベル生理学・医学賞受賞者の大村智が講師を務める
●日本の歴史と微生物の働きについて講演し、地域・一般の方に学びの場を提供

【本件の概要】
日本学士院では、一般の方々に本院の活動を理解してもらうことを目的として、毎年春・秋2回、公開講演会を実施しています。春季は全国各地、秋季は東京・上野の日本学士院会館で開催し、様々な研究成果をわかりやすく社会に発信しています。

今回、近畿大学名誉教授で、先端技術総合研究所の顧問でもある入谷明(いりたにあきら)会員が、日本学士院の公開講演会委員会の委員長を務めていることがきっかけとなり、近畿大学広島キャンパスにて、公開講演会を開催することになりました。冒頭には、公開講演会委員会委員長の入谷明会員と、近畿大学学長の塩﨑均(しおざき ひとし)が開会挨拶を行います。

■日  時:平成28年(2016年)5月21日(土)13:00~16:10(開場12:30)
■場  所:近畿大学広島キャンパスメディアセンター(東広島市高屋うめの辺1、JR山陽本線「西高屋駅」から車約5分、約200台駐車可能)
■対  象:一般の方(定員140人/先着順、入場無料)
■申込方法:日本学士院Webサイトのお申込フォーム(http://www.japan-acad.go.jp/)、またはメール(kouenkai@japan-acad.go.jp)、FAX (03-3822-2105)、往復はがき(〒110-0007 東京都台東区上野公園7-32)のいずれかで、住所、氏名(フリガナ)、電話番号、メールアドレスを明記し、お申し込みください。
■お問合せ:日本学士院公開講演会係 TEL (03)3822-2101
■運営:[主催]日本学士院、[共催]近畿大学

【プログラム】
■講演(1)(13:20~14:40、質疑応答含む)
[講師プロフィール]東野治之(日本学士院会員、奈良大学文学部教授、東京国立博物館客員研究員)
大阪市立大学文学部卒業。大阪大学教授等を歴任。日本古代史のうち、7~8世紀(飛鳥・奈良時代)のころを主たる研究分野とし、国制史から上代国語の問題にわたって、古代史の真実に迫るすぐれた業績を挙げている。特に木簡について、その文字を判読するとともに、出典を明らかにし、さらには漢字文化受容の実態を解明している。平成22年(2010年)に紫綬褒章を受章。

[講演内容『「日本」という国号』]
日本はいつから「日本」なのか、「日本」とはどういう意味か、外国での呼び名「ジャパン」は何に基づくのか、こうした問いに正しく答えられる人は決して多くない。不思議なことに学校でも、まともに教わることはないと思う。私が専門とする歴史学は、過去を振り返って調べ、今を考える学問であるが、国号の問題は、まさに我々の歴史や文化を考える上に絶好の手掛かりになる。国号に対する関心が低いこと自体、歴史の結果なのである。そこで、この講演では、私のこれまでの研究に基づき、国号が定まったいきさつや、その伝わり方をたどり、日本の歴史や国際交流の特色を述べてみようと思う。

■講演(2)(14:50~16:10、質疑応答含む)
[講師プロフィール]大村 智(日本学士院会員、北里大学特別栄誉教授、北里大学北里生命科学研究所スペシャルコーディネーター)
北里大学薬学部教授、同大学北里生命科学研究所所長、女子美術大学理事長等を歴任。独創的で多彩な探索法の確立を通じて、数多くの微生物由来の新規生物活性天然有機化合物を発見し、それらの構造決定、有機合成遺伝子レベルでの生合成機構を解明した。大村氏らにより発見されたエバーメクチンなどの化合物は、関連する諸分野の進歩をも促したものである。平成27年(2015年)に、ノーベル生理学・医学賞を受賞。

[講演内容『人類の健康と福祉を支える微生物の働き』]
演者はこれまでに微生物代謝産物(天然有機化合物)に関わる研究を微生物の分離から始まり、探索系の構築、得られた化合物の構造決定、有機合成、生合成、作用機序および応用研究について研究を進めてきた。

これまで発見した天然有機化合物の中からプロテアソーム阻害活性を有するラクタシスチン、プロテインキナーゼ阻害活性を有するスタウロスポリン、および寄生虫の神経
伝達を阻害するエバーメクチンを例に挙げて優れた微生物の物質生産能が人類の健康と福祉に役立っている様子について述べる。

日本学士院×近畿大学
日本学士院×近畿大学
(左)東野治之、(右)大村智
(左)東野治之、(右)大村智