AI技術をバーチャルTAに実用化 講義における学生の質問に、AIが24時間体制で対応

近畿大学理工学部(大阪府東大阪市)は、平成30年(2018年)9月19日(水)から開講された情報学科の専門科目「情報メディアプロジェクトII」の講義に、AI技術を活用した「バーチャル・ティーチング・アシスタント(バーチャルTA)」を導入し、学生からの質問に24時間体制で対応します。

【本件のポイント】
●講義時間だけでなく、24時間質問しその場で疑問を解決できるシステム
●教員は対応履歴や対応状況を確認することで、講義に反映することができる
●学生、講師、ティーチング・アシスタントが協力して本システム運用を体験し、AIを活用したコミュニケーションのあり方について実践的に学ぶ機会

【本件の概要】
理工学部情報学科では平成30年(2018年)9月19日(水)より、約100人の学生が受講する専門科目「情報メディアプロジェクトII」の講義において、従来は教員やティーチング・アシスタント(TA)が対応していた学生からの質問に、IBM Watson®※1 を活用して株式会社JIECが開発したAI問い合わせ対応サービス「manaBrain™※2」を採用したバーチャルTAを導入します。これにより講義や実習の中で多くの時間を費やしていた質問への対応が自動化されるとともに、学生は時間や場所を問わず気兼ねなく質問を行うことができるため、講義に関する理解が深まります。また、学生、教員、TAが協力してAI搭載のバーチャルTAの運用を体験することで、AIを活用したコミュニケーションのあり方について実践的に学びます。
※1 IBM Watsonは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corporationの商標。
※2 manaBrainは、株式会社JIECの商標。

■講義日時:平成30年(2018年)9月19日~平成31年(2019年)1月23日までの、
      毎週水曜日、13:15~16:30(3限・4限)に開講予定。
■講義場所:近畿大学東大阪キャンパス 38号館 2階 第5・第6情報処理実習室
      (大阪府東大阪市小若江3-4-1、近鉄大阪線「長瀬駅」から徒歩約10分)
■講義科目:情報メディアプロジェクトII(理工学部情報学科情報メディアコース3年次開講)
■担当教員:本学理工学部 教授 山本博史、教授 髙田司郎、准教授 阿部孝司、講師 大谷雅之

【本システム導入の背景】
平成29年(2017年)9月から行われた理工学部情報学科の後期授業「情報メディアプロジェクトII」で、株式会社JIECから講師派遣を受け、Watsonを教材としてその機能や仕組みを網羅的に学ぶ講義と実習を行いました。学生が最新のAI技術を体験し、AIを活用した情報メディアのあり方について考える授業の中で、学生からの質問対応に多くの時間が費やされ、特に実習では、学生一人ひとりが疑問点をその場で解決することが重要である一方、同様の質問が同時に多く上がる傾向があり、講師とTAが全員で対応してもその全てに即時に回答することが困難になることがしばしば見受けられました。
このことから、学生からの質問に即座に同時に対応するため、今回の自動問い合わせ対応システム「バーチャルTA」を導入することとなりました。

【バーチャルTAについて】
学生からのよくある質問や想定される質問をもとに、講師とTAが「manaBrain」を利用してバーチャルTAを準備します。ここにはWatsonの自然言語処理技術と、株式会社JIECのWatson活用のノウハウが適用されます。
講義課程を通して、バーチャルTAは学生からの質問に自動で対応するとともに、質問と回答の履歴と対応全体の状況を可視化します。これにより、講師およびTAは質問への対応業務が軽減されるだけでなく、対応履歴と対応状況をもとに質問への回答の精度を高め、学生の理解度を把握することもできます。また、学生は講義中以外でも時間や場所を問わず、気兼ねなく質問を行うことができるため、疑問があればその場で解決しながら、講義や実習を進めることができます。
バーチャルTAを運用することで、学生と講師とTAはAIを採用したコミュニケーションを実体験し、コミュニケーションの質を高めるためのノウハウを習得します。本取り組みが、本学の先端ICTを活用したコミュニケーションメディアを構築する技術者養成に対し、一層の効果をもたらすことを期待しています。

【株式会社JIEC 概要】
■商  号:株式会社JIEC
■所在地 :東京都新宿区西新宿6-24-1 西新宿三井ビル20階
■代表者 :代表取締役社長 印南淳
■事業内容:情報システムの設計、構築、開発
■設  立:昭和60年(1985年)9月5日
■従業員数:820名(平成30年(2018年)3月現在)


AIが記事を作成しています