近畿大学産業理工学部が「半導体エレクトロニクスコース」を設置 TSMC進出を起爆剤とする九州圏の半導体産業復興に向けて人材を育成

令和6年(2024年)2月完成のイエロークリーンブースなどを備えた「半導体デバイス製造実習室」
令和6年(2024年)2月完成のイエロークリーンブースなどを備えた「半導体デバイス製造実習室」

近畿大学産業理工学部(福岡県飯塚市)電気電子工学科は、世界の半導体市場で大きなシェアを持つ台湾積体電路製造(TSMC)の熊本工場始動によるシリコンアイランド九州復活の本格化や、半導体産業の復興に向けて深刻化する専門技術者不足に対応すべく、半導体に関する高度な知識や技術を持った人材を育成するため、令和6年度(2024年度)から「半導体エレクトロニクスコース」を設置します。

【本件のポイント】
●令和6年度(2024年度)から「半導体エレクトロニクスコース」を設置(コース名称変更)
●イエロークリーンブース※1 やフォトリソグラフィー装置※2 を備えた「半導体デバイス製造実習室」を整備
●九州圏における半導体産業の復興に向けて深刻化する専門技術者不足に対応

【本件の内容】
近畿大学産業理工学部電気電子工学科では、これまで3年次以降に「応用エレクトロニクスコース」「エネルギー・環境コース」「情報通信コース」の3つから1つを選択し、より専門性の高い内容について学ぶカリキュラムになっていました。令和6年度(2024年度)から、半導体に関する高度な知識や技術を持った人材を育成するため、「応用エレクトロニクスコース」を廃止し、「半導体エレクトロニクスコース」を設置します(コース名称変更)。
九州圏では、令和6年(2024年)2月の台湾積体電路製造(TSMC)熊本工場の完成によって、半導体サプライチェーンを支えるための関連投資が相次いでいますが、専門技術者の不足が顕著であり、今後の地域経済に活況にはこの問題の解決が不可欠です。
産業理工学部では、令和5年度(2023年度)から、「九州半導体人材育成等コンソーシアム」や九州半導体・デジタルイノベーション協議会に参画しており、社会的要請と教育の充実という目的に即した新コースを設置することとしました。
「半導体エレクトロニクスコース」の設置に伴い、半導体工学や集積回路工学、電気材料物性、半導体エレクトロニクスなどの座学を必修科目として位置づけ、半導体製造企業のグローバル化に対応するため「テクニカル英語演習」の科目を開講します。さらに、工場ではブラックボックス化しがちな工程を体験できる、簡易なイエロークリーンブースやフォトリソグラフィー装置などを備えた「半導体デバイス製造実習室」を整備し、実習授業「半導体デバイス製造工程」を開講します。座学で製造工程を学ぶだけでなく、半導体デバイスを学生自身の手で製作することで、より実感を持った学びを提供し、半導体の生産現場で活躍する技術者を育成します。
※1 半導体工場などで紫外線の感光を防ぐために黄色のフィルターで覆ったクリーンブースのこと。
※2 半導体の回路パターンなどを、紫外線を用いて露光(生成)する装置のこと。

【半導体エレクトロニクスコース】
学部学科:近畿大学産業理工学部電気電子工学科
コース名:半導体エレクトロニクスコース
対象  :令和6年度(2024年度)入学生から3年次にコース選択(約20名)

【近畿大学産業理工学部学部長 日髙健のコメント】
産業理工学部の将来構想を構成する柱の一つとして、成長産業をけん引する研究教育の強化を掲げ、その一つに半導体エレクトロニクスを位置付けています。現在、半導体関連産業が九州の社会経済に大きな影響を与えつつあります。このコースと実験施設は、学生が実際に生産過程に触れることができる点を重視しており、これらを通して半導体の生産現場で活躍する技術者を育成し、次々と社会に送り出していきたいと考えています。

【関連リンク】
産業理工学部 経営ビジネス学科 教授 日髙健(ヒダカタケシ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/99-hidaka-takeshi.html

産業理工学部
https://www.kindai.ac.jp/hose/


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